平成27年度、介護報酬引き下げへ

2015年度予算案の社会保障費の内容を決める閣議で、ほかに入院患者の食事代負担の段階的な引き上げ、住宅扶助の引き下げ、幼児教育の一部無償化の見送りなど、負担増の厳しい側面もある。

ただし、介護施設職員の賃上げ分の財源として1.65%分を確保、月給を平均1万2,000円アップする方針だ。
「介護職の平均給与は月額21万円程度と全労働者平均の7割弱にとどまっており、人手不足を招いている」(毎日新聞より)
ことを受けての決定となる。

また、これとは別に介護の必要度が高い人や認知症の人への対応をおこなう小規模事業所などには0.56%分を加算。中重度の要介護者や認知症高齢者への支援を強化していくという厚労省の指針を反映するものとなった。

介護サービスを提供した事業者に支払われる「介護報酬」が2.27%引き下げられることになりました。合わせて介護職員の賃金を月1万2000円引き上げる方針です。

介護報酬とその仕組みについて

介護報酬とは

介護保険制度で、介護サービス事業者や施設が、利用者にサービスを提供した場合、その対価として事業者に支払われる報酬。サービスの値段、といってもよい。

介護報酬については介護保険法のもとでその額が決まっていますし、なおかつ、先日「介護報酬の引き下げは待ったなし?財務省が厚生労働省へ適正化を提案」というニュースでもお伝えした通り、平成27年度の改正で介護報酬の引き下げも検討されています。この枠の中で回っているお金自体が少ないのですから、それが巡り巡って介護職員の給料が安くなるという事実にも、残念ながら納得、という感じでしょうか。

1割を利用者が負担、残りの9割は介護保険料と、国や自治体の公費の折半。3年ごとに見直しがあり、03年度に2・3%、06年度に2・4%、それぞれ引き下げられた。

そもそも介護保険制度ってなに?

介護保険制度は2000年度に始まり、3年に1度見直しが行われ、2015年度から新たな3年間が始まる。原則65歳以上の高齢者で要介護認定を受けた人は、費用の1割を自己負担すれば介護サービスが提供される。残りの9割は、税金と40歳以上の人が払う介護保険料が財源となっている。
介護保険制度とは

介護保険制度とは

介護保険は、介護「保健」ではありません。「介護保険」という社会保険制度です。社会保険制度は基本的には政府が保険者(主体)の強制保険です。

加齢に伴う介護を要する状態になって入浴・排泄・食事等の介護、機能訓練、看護・療養上の管理等のサービスを提供することを、国民が共同連帯して支える「社会保険制度」です。

介護保険料11%負担増の月5514円 65歳以上、15年度から

介護保険料11%負担増の月5514円 65歳以上、15年度から

厚生労働省は28日、2015~17年度の65歳以上の介護保険料が、全国平均で月5514円になると発表した。12~14年度に比べて11%上がり、初めて5000円を突破した。高齢化で介護サービスを受ける人が増えているためで、25年度には8165円まで上がる見通しだ。

 介護サービスは要介護の認定を受けた人が1割の自己負担で利用する。残りの9割を国民や企業が払う介護保険料と税負担でまかなう。65歳以上が払う介護保険料は市町村などが3年に一度見直しており、制度が始まった00~02年度から毎回引き上げている。

現在、介護業界が抱えている問題点

問題1「介護が必要な高齢者が、とてつもなく増える」
現時点で、国民の4人に1人が65歳以上という超高齢社会
75歳以上の3人に1人は支援または介護が必要
10年後の2025年には国民の4人に1人が75歳以上の後期高齢者
同じく2025年には65歳以上の5人に1人が認知症

問題2「介護の仕事に就く人が、圧倒的に足りない」
2025年までには約250万人の介護職従事者が必要
今の段階で予定している施策をすべて実行したとしても30万人不足する予測

問題3「介護に使えるお金が、圧倒的に足りない」
高齢化に伴って、年金、医療、介護といった社会保障費が増大
平成27年度介護報酬改定で、小規模デイサービス(月平均延利用者数が300名以下)の介護報酬は1割近くカットされた。巷では、デイサービス事業から撤退する事業者などが増えているという噂も…。
予想通り施設サービスと通所介護(デイサービス)はマイナス

予想通り施設サービスと通所介護(デイサービス)はマイナス

この表が、厚生労働省が仮定したモデル事例です。
利用者負担がどう変わるか、という表にはなっていますが、これはそのまま事業所の収入がどうなるかと言い換えられます。

日本の今後を左右していく介護問題、もはや他人事ではありません

分かっているだけで、我が国の認知症高齢者数は約462万人(2012年厚労省)。予備軍400万人を加えると800万人超の時代を迎えている。明日は我が身かもしれない。

特養不足、介護報酬引き下げ、人材不足といった我が国の高齢福祉政策の貧弱からくる介護の家族依存。そういったところに事態を呼ぶ「引き金」があるが、こうした構造的な問題に気付く報道は乏しいのが実情だ。
◆厚生労働省によると日常生活に制限のある「不健康な期間」の平均が、男性9.13年、女性12.68年だという(2010年時点)。今後、ますます介護のニーズは高まるだろう。

◆2014年3月下旬、特別養護老人ホーム(特養)の入所申込者数(いわゆる待機老人数)が2013年度に52.4万人と発表された。特養は費用負担が比較的軽く、認知症などが進行した場合でも退所の不安がないため、他の介護施設より入所希望が集中する。


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さくらしまこ

外科病棟看護師として5年間働いておりました。

結婚を機に退職、3人の子供の子育てに奮闘中です。
仕事の経験、子育ての経験、末娘が重度知的障害があるため福祉との関わりを元にしたまとめ記事の作成を得意としております。

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