1. 絵本を「読んで聞かせる」ことの意味

読み聞かせに関するメリットがよく取り上げられますが、そもそも、お父さんやお母さんが直に読んで聞かせてあげることと、音声を流して放っておくのと、同じ「聞かせる」に違いはあるのでしょうか。

「親子の想い出」こそが、家族への感謝の気持ちだったり、人に対してのやさしさだったり、人間的心の深みを作りだしていくのではないでしょうか。

忙しいのにわざわざ子どもに本を読んであげるなんていう時間は無い。
いちいち読んであげるのが面倒。
上手に読めないから、プロが読んでいるCDを聞かせたりDVDで物語を見せても同じではないか・・・。

確かに、音声付の絵本や子供向けの本はたくさんあります。外国語のお話などは特に、ネイティブの発音で覚えさせたい!!なんて、一生懸命になってしまいがち。私が読むより、CDのほうが上手、なーんて。
テレビの読み聞かせ番組などでも、印象深いものはたくさんありますね。独特でイキイキした音声や、迫力あるアニメーションはテレビならではです。

でも、お父さん、お母さんの生の声はもっと独特で、温かいんです。どんなに上手に読まれているCDを聞いても、どんなに面白い画像付きのDVDを見ても、そばにいるぬくもりだけは出せません。
やはり手にとって一緒に挿絵を見ながら、お父さんやお母さんの声で、「自分のためにこの本を読んでもらえる」ことが子どもへの最高の「メリット」なのかもしれません。ヘタクソでもいいんです。棒読みでイヤイヤ読むのでなければ、子どもも一生懸命読んでくれている親の声に熱心に耳を傾けるのではないでしょうか。そうしたそばにいることの安心感、声のぬくもり、息遣い、表情や問いかけは、CDにもDVDにもありません。

語彙力や想像力の発達、共感、同情による感情の発達、内容から得る知識などはいうまでも無いかもしれませんが、子どもがどう感じているかな、などの反応を、そばにいる読み手目線からも子どもの表情を見ながら読んであげると、読み聞かせがもっと楽しくなります。

読んであげている間、こどもの反応が薄く見えることもあるかもしれませんが、余所見をしていなければ子供はちゃんと聞いています。物語を聞いて、ああこれで最後はよかったね、と同感したり、どうしちゃったんだろうね、など不思議に思ったり、あとからジワジワ理解できることで感想や質問が飛び出てくることもあります。
読み終わって「はい!今日はここまで!」ではなく、同調したり問いかけてみることで、子どもが更に想像したり発展させたりすることもできます。

時にはお話の続きを作ってみたり。。。読んだあとの続きのやり取りも、読み聞かせの楽しい醍醐味ではないでしょうか。

また、自分に読んでくれている時間、読んだあとのやり取りをできる時間こそが、子どもは楽しいと思えるのです。普段忙しくてなかなかかまってあげられないけど、この時間だけは、この数分だけでも、と子どもに向き合って上げられる時間を持つことで、子供だけでなく、大人も心が満足することにつながります。忙しいなら寝る前に1冊でもいいから、ちゃんと読んであげることで子どもも納得するし充分嬉しいのです。

明日はどんな本を読んでくれるのかな。。次は何を読んであげよう・・・
短い時間でパッと切り替えられることで負担にならずに、お互いに次が楽しみになるのも読み聞かせの魅力です。

最後、「おしまい」と言って本を閉じたら、
もう寝る時間、という習慣

取り入れ方も、自由でいいのです。なにも、わざわざ時間をとって読む必要もなく、日中忙しくて出来ないなら、夜寝る前の習慣にしてもいいし、毎日でなくても週末一日だけでも、気が向いたときだけでも構わないのです。

3. 読んであげることで次に繫がる

読んであげると、単純に子どもは、「嬉しい」。うれしいから、また次が「楽しみになる」。いいサイクルが出来上がります。そして、次はこれがいいな、こんなのがいいな、と、リクエストしてくるようにもなります。

また、何度も同じ本をせがんでくることもありますが、これにも何度でも、応えてあげることで、お気に入りの本ができます。お気に入りの本は何度でも読まれ、そのうち自分でも声に出して読み始めたり、内容を覚えたりもします。言語能力や文章力、表現力が発達するのと同時に、知識も広がり、本に興味を持って自分から色んな本を手に取るようにもなります。

赤ちゃんは言葉はわからなくても、お母さんの声や表情の反応の変化をちゃんと見ています。

たとえ0歳の赤ちゃんでも、読み聞かせが無意味ということは全くありません。赤ちゃんは、ちゃんと声を聴いて、言葉や音の抑揚を感じ取っています。



関連するキーワード

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

更新情報をtwitterで受け取る

更新情報をpush通知で受け取る

関連するまとめ

日本の伝統を素敵な思い出に...。家族でのりきる、三歳の七五三

日本の伝統行事である「七五三」。女の子は、三歳と七歳でお祝いをします。今回は、三歳の七五三をいかにスムーズに…

サクマメグム / 12768 view

子供を乗せる自転車は電動あり?なし?どっちを選べば良いの?

初めて購入する子供を乗せる自転車!お値段も結構お高いですし、失敗したくないですよね。どんな自転車を購入すれば…

yoc97★ / 3010 view

産後の脱毛症・・・。一体いつになれば生えてくるの?

産後の脱毛症は、出産後の女性の7割が体験することだと言われています。 気が付くと、前髪が全部なくなってしまっ…

HF-LIFE / 3571 view

ミニ旅行も立派な遊び場に!子連れで行けるおすすめ旅行先5選

大型連休や長期休みがあるたびに、子供をどこかへ連れて行ってあげたいと思うけど、さていったいどこへ連れて行って…

りょうみママ / 7931 view

おすすめ素材で思い出残そう!初めてのスクラップブッキング

思い出の写真をおしゃれにかわいく、スクラップブッキングで残してみませんか?初めて挑戦する方にも分かりやすい方…

サクマメグム / 6983 view

情操教育だけじゃない?ピアノを習って子供の脳を活性化!

ピアノを習うことにはどんな効果があるのかご存知ですか?音楽が得意になる、心が豊かになる…それももちろんですが…

myia / 8041 view

こどもの仕上げ磨きしてますか?正しいデンタルケアで虫歯予防!

こどもの虫歯予防に一番必要なこと、それはママのチェックです。正しい知識と仕上げ磨きで、歯の健康を守りたいです…

サクマメグム / 5730 view

子供も大人も楽しくて、為になる!関西の工場見学へ行こう

子供だけじゃなく大人も、みんなで学べて楽しい関西の工場見学へ行ってみませんか?普段当たり前に手にしている、ま…

kanakuma / 6390 view

保育園と幼稚園の違いについて!費用の違いや学力差はあるのか?

以前は「働くママは保育園」なんてイメージがありましたが、近年では延長保育がある幼稚園も増えてきており、働きな…

kaeru_5 / 5770 view

子どもの貧困対策法って?増えている子どもの貧困とその原因

年々深刻化している子どもの貧困問題。ニュースでも取り上げられているけど、何が原因?子どもの貧困対策法って?今…

ReilyLady / 4675 view

りょうみママ

子育ての風もなかなか吹き止まぬまま、ママと妻と女性の確立を模索中。
たくさんのパパさん、ママさんたちといろんなことに共感しつつ、家族の悩みに一緒に立ち向かい、情報発信していきたいと思っています。

アクセスランキング

人気のあるまとめランキング

Facebookページ

フォローして新情報をチェック

twitterをフォロー

フォローして新情報をチェック