国民年金と厚生年金、お得なのは?

国民年金と厚生年金で比較すると、様々な面で得なのは厚生年金です。(平成28年度では)国民年金が月16,260円、厚生年金が月給の18.182%分の保険料を納めます。ただし、半分を会社が負担するので実質は9.091%の保険料となります。

「会社と折半」というのは厚生年金における大きなメリットです。収入に応じて保険料が変動するとはいえ、仮に厚生年金における本人負担の保険料が国民年金と同じ16,260円でも、実質は32,520円となります。これは大きなメリットと言えるのではないでしょうか?

日本の公的年金は、日本に住んでいる20歳以上60歳未満のすべての人が加入する「国民年金(基礎年金)」と、会社などに勤務している人が加入する「厚生年金」の2階建てになっています。

国民年金での老後は厳しい?

国民年金だけだと20~60歳までの40年間の全期間で保険料を納付した場合、月額6.5万円/年間78万円ほどです。夫婦2人が国民年金だと月額13万円ですから、年金だけでの生活は少々心許ないかと思います。国民年金とは別に資産を築く(預貯金はもちろん株式や投資信託等)、あるいは付加年金や国民年金基金、確定拠出年金の利用を検討することをお勧めします。

国民年金(基礎年金)の支給開始年齢は65歳で、納付した期間に応じて給付額が決定します。20歳から60歳の40年間すべて保険料を納付していれば、月額約6.5万円(平成28年度)の満額を受給することができます。

厚生年金なら老後は安心?

一方、厚生年金に40年間加入した平均的な収入だと約15.6万円と言われています(下記の引用参照ください)。配偶者の方が国民年金だけだとしても合算すれば22.1万円になりますから、国民年金だけの世帯に比べればゆとりがあるように見えます。

ただし、これはあくまでもモデルケースです。平均収入に達していない世帯もあるでしょうし、転職や独立(自営業や個人事業主含みます)も珍しくはありません。また、厚生年金は手厚いからこそ本人たちは貯金を準備出来ていないケースもあるようです。

国民年金だけのケースに比べると年金額が高いのは間違いないかと思いますが、それでもある程度の準備を心がける必要がありそうです。

厚生年金に40年間加入して、その期間の平均収入(月額換算した賞与含む)が月42.8万円の場合、受給額は月額約9.1万円の老齢厚生年金と、月額約6.5万円の老齢基礎年金を合計した約15.6万円(平成28年度)になります。もっと詳しく知りたい方は、日本年金機構が提供するねんきんネットのサービスを利用してください

他にもある、厚生年金と国民年金の違い

さらに、障害年金と遺族年金でも違いがあります。まず障害年金について。国民年金の場合、3級の障害だと障害年金は出ませんが厚生年金は支払われます。そして遺族年金も国民年金だと「子供がいる妻」か「子供」が対象となりますが、厚生年金は更に範囲が広くなります(詳細は下記のリンク先もご参照ください)。

このように、厚生年金は国民年金に比べて充実した制度となっています。普段は天引きされているため恩恵を感じにくいかもしれませんが、こういった内容を知ると随分見方が変わるのではないでしょうか?

例えば、傷害基礎年金の2階建て部分である「障害厚生年金」については、3級の障害になった場合には、国民年金の障害基礎年金では年金は出ませんが、厚生年金加入者だと、障害厚生年金(3級)が出るようになっています。

まとめ



関連するキーワード

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

更新情報をtwitterで受け取る

更新情報をpush通知で受け取る

関連するまとめ

投資初心者にお勧めな、「投資信託」のメリットとデメリットについて

家族のために少しでもお金が欲しいと考えている人は多いと思います。そのため、徐々にですが預貯金だけでなく資産運…

いっち / 6886 view

子どもの医療・入院保険は必要?知っておくと役立つ保険の知識

スーパーなどでも子どもの保険についての紹介をよく見かけますよね。乳幼児の保険、入った方がいいのかな?と迷って…

m.tnaka0221 / 6968 view

【家計の不安解消】ライププランの立て方まとめ

結婚して子どもが生まれる、今後の家計がなんだか不安。多くの人が抱くその不安は将来の見通しがうまくできていない…

nana2boys / 9903 view

資産運用初心者でも可能!株主優待品で子供のおもちゃをゲット!

主婦の間でも大人気の株主優待。今回は子供向けの株主優待品をご紹介いたします。株なんて難しそうと尻込みをしてい…

yoseyose / 8567 view

月々5000円以下で携帯が維持できる!?家族で通信料を節約する6つの方法

月々の携帯通信料は、年間で大変高額になりますよね。この無駄な出費を少しでも抑えることができないかと、一度は考…

HF-LIFE / 5743 view

医療に備える保険、医療保険…サラリーマン家庭に本当に必要?

家庭があれば加入している人が多い医療保険。若いうちは保険料が安い為、入りやすいのも魅力です。しかしサラリーマ…

ピコ / 4724 view

確定拠出年金の制度拡大?資産形成の一助として加入の検討を

確定拠出年金は魅力ある私的年金ですが、制限があったため利用出来ない人が多くいました。しかし2017年から、個…

いっち / 6503 view

塵も積もれば山となる!確実に月3万円以上減らせる、役立つ節約術

一つ一つは小さくても、積み重なると大きな金額となります。 日々の出費を抑える、節約術をご紹介します。

いっち / 3902 view

サラリーマンでも確定申告は必要?そもそも確定申告とは?

「確定申告」という言葉を聞いたことはあっても、内情を詳しく知らない方もいらっしゃるのではないでしょうか?実は…

いっち / 5136 view

一人暮らし、貯金0円だからこそ!今から始める節約術

一人暮らしだと全然貯金が出来ない…確かに実家暮らしと違いお金がかかりますが、それでもいくつかのポイントを見直…

いっち / 7114 view

いっち

閲覧、ありがとうございます!

仕事一筋でしたが、最近ようやく家族について考えるようになりました。
拙い部分も多いと思いますが、どうかよろしくお願いします。

アクセスランキング

人気のあるまとめランキング

Facebookページ

フォローして新情報をチェック

twitterをフォロー

フォローして新情報をチェック