マイナンバーの個人情報は大丈夫?

平成28年にスタートし、少しずつ生活に浸透しつつあるマイナンバー制度。役所の手続きや税務でのメリットは多いようですが、個人情報がきちんと守られるのか心配している人も多いのでは?

マイナンバーのことをよく知らないという人も、まったく使っていないという人も、セキュリティについてはきちんと把握しておくと安心ですよ。

その1:マイナンバー情報の「一元管理」は安全?

マイナンバー制度には、それまでバラバラに管理されていた住民登録番号や基礎年金番号などの情報を連携させることで、各種手続きをスムーズにするというメリットがあります。となると「情報が一括で管理されるなんて…漏洩したときが心配!」と思われるかもしれませんが、それは大きな勘違い。

マイナンバーで情報は一元管理されることはありません。ただ、必要なときにマイナンバーを使えば、他機関で管理された情報を照会できるだけ。なので、マイナンバーが漏れたとしても個人情報がまとめて流出することはないんです。

その2:マイナンバーで他の個人情報まで盗まれる?

マイナンバー制度の運用先は、現在のところ、市町村役場や税務署、健康保険組合、金融機関、勤務先などに限定されています。また、利用も税金や年金の手続きなど限られています。そのため、マイナンバーが漏洩したからといって、クレジットカード情報や病歴といったプライベートな情報まで流出することはありません。

マイナンバーの数字だけでは名前や住所などの基本情報が漏れることもありません。ただ、身分証としても使える顔写真付のマイナンバーカードを紛失すれば、免許証などと同じように、ある程度の情報が漏れてしまうので注意しましょう。

その3:マイナンバーカードは通知証より盗まれる情報量が多い?

通知証ではなく顔写真のついたマイナンバーカードを発行した場合には、カードの表面にある名前、住所といった基本情報だけじゃなく、ICチップの存在も気になるところ。実際、身分証として持ち歩く機会が増えれば、それだけ紛失や盗難の可能性も高まるので心配ですよね。

マイナンバーカードにあるICチップには、マイナンバーを使ったやりとりの履歴が残るだけでプライバシー情報は保存されないようです。万が一、暗証番号を解読してICチップを読み取っても、たいした情報を見られないようです。

そもそも、マイナンバーの記載やICチップがあるのは裏面で、マイナンバーカードは裏面を隠したビニールケースに入れて交付されます。たとえ、レンタルビデオ店で身分証明書としての提示を求められても、カード裏面はコピーできないと決められています。

その4:銀行口座にマイナンバーを結びつけたら資産が筒抜け?

義務になる予定は今のところありませんが、平成30年をめどにマイナンバーと金融機関の口座が結びつく予定です。こうなると「役人や金融機関に所得が丸見えになる?」とイヤな気持ちになる人も…。

ただ、マイナンバーを付番する目的は、税務調査や生活保護を申請したときの資産調査、金融機関が破綻したときの資産保全などで、行政が日ごろから資産をチェックしているわけではありません。あくまでも必要なとき、必要に応じて利用される、と考えればいいでしょう。

その5:マイナンバーを見せると罪になる?

マイナンバーを故意に漏洩すると、個人番号の重要性から、個人情報保護法よりもさらに重い罰則によって懲役刑や罰金刑が科されます。

また、マイナンバーは自らの情報漏えいであっても法律違反を問われる可能性があります。たとえば、自分のマイナンバーをブログやLINEなどで公開した場合。もし個人情報保護委員会の命令に背いて公開を続けると、「2年以下の懲役か50万円以下の罰金」になることも…。

セキュリティ問題はしっかり把握しておこう!



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