「子どもの貧困」6人に1人!現状と支援を正しく理解し、しっかり備えよう
貧困という言葉は、モノが豊富にあふれかえっている今の日本の社会ではなかなか表面化されてきませんでした。けれども、大学の奨学金問題など、ジワリと家計を圧迫している現状が浮き彫りになってきています。今回は、「子どもの貧困」の現状と、「今手を打っておくべきこと」についてまとめています。
「子どもの貧困」って具体的にどんな状況なの?
貧困率とは、世帯収入から国民一人ひとりの所得を試算して順番に並べたとき、真ん中の人の所得の半分(貧困線)に届かない人の割合。子どもの貧困率は、18歳未満でこの貧困線を下回る人の割合を指す。厚生労働省調査によると、子どもの貧困率は1985年は10・9%だったが、12年は過去最悪の16・3%となり、およそ6人に1人が貧困という結果となった。
OECDってなに?
OECDは「Organisation for Economic Co-operation and Development:経済協力開発機構」の略で、本部はフランスのパリに置かれています。 第二次大戦後、米国のマーシャル国務長官は経済的に混乱状態にあった欧州各国を救済すべきとの提案を行い、「マーシャルプラン」を発表しましたが、これを契機として、1948年4月、欧州16か国でOEEC(欧州経済協力機構)が発足しました。
なんで少子化少子化うるさく言うくせに生まれてきたあらゆる子どもを大事にしないんだろう。こんなにも子どもの貧困率が高くて、街ぐるみで縁結びとかの前にやる事あるだろって思ってしまう。
— mitsu (@327rrk) 2015, 5月 17
国立大学の授業料の値上げ、子どもの貧困化対策と完全に逆行しているんだよな・・・。子どもの貧困のさらなる固定化の原因となり得る。
— ほりまち (@hori_machi) 2015, 5月 12
「子どもの貧困」で一番取りざたされるのが教育です
東日本大震災で被災した子どもたちに対しては、ほぼ100% の人が支援の必要性を理解します。「 突然の災害で教育機会を失うなんてかわいそうだ。支援しなければ!」と、支援の必要性はもはや説明不要であることも多いです。
一方、生まれたときから貧困家庭だった、 両親が病気などで働けなくなった等が理由の子どもに対しては、「親の努力が足りない。自分が親なら子どものために必死で働くけど。」とか、「 それは自己責任でしょ。教育費出すのが大変なのはみんな同じ」 等、冷ややかな反応をする方が多いです。
果たして貧困は自己責任なのか?
今回の消費増税でようやく消費税の使途に「子育て」が加えられたが、これまでは税や保険による所得再分配の効果は母子家庭にはむしろマイナスの状態だった。
大学や大学院の高等教育について給付型の奨学金が充実し、授業料が無料あるいは低額の先進国は多いが、日本は高等教育を受ける子への公的支援がほとんどない。授業料が高く、進学率は親の収入に強く影響される。奨学金も返済型がほとんどで、卒業後に返済に苦しむ人が多い。
「奨学金」という名の学生ローン 1,000万円超す借金抱える若者も
日本学生支援機構の調べによると奨学金を受給している大学生の割合はうなぎのぼりで増える一方だ。1996年には21・2%だったのが2010年には50・7%となった。2人に1人以上が奨学金を受けていることになる。
ところが日本の奨学金は、前途ある若者の学業を援助するためのお金ではない。前途ある若者に多大な借金を負わせる、とんでもない制度なのだ。
景気のよい時代なら働いてなんとか返せた。ところが不況で就職難の時代にあっては、とてもじゃないが返せる金額ではない。1千万円を超える現・元奨学生もザラにいる。返せなければ金融機関のブラックリストにあがり、クレジットカードも作れなくなる。
自分一人で返済ならまだマシよ。もし奨学金貰った物同士で結婚でもしてみ?月5〜6万の返済として、毎月家から10万以上生活費でも娯楽でもなく返済にでていくんやで。
— 浪人神 (@CanAsNotAsDoAll) 2015, 5月 19
私がお世話になった樫山奨学財団と守谷育英会も返済不要、他の奨学金との併用可能、就職先の制限なしと素晴らしい奨学金です。金銭的な面で進学を躊躇っている方、就学のためのバイトに明け暮れている方は検討してみると良いと思います。>RT
— ノースライム (@Noooooooorth) 2015, 5月 9
886円
健康、学力、そして将来…。大人になっても続く、人生のスタートラインにおける「不利」。OECD諸国の中で第二位という日本の貧困の現実を前に、子どもの貧困の定義、測定方法、そして、さまざまな「不利」と貧困の関係を、豊富なデータをもとに検証する。貧困の世代間連鎖を断つために本当に必要な「子ども対策」とは何か。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
阿部/彩
マサチューセッツ工科大学卒業。タフツ大学フレッチャー法律外交大学院修士号・博士号取得。国際連合、海外経済協力基金を経て、1999年より、国立社会保障、人口問題研究所国際関係部第2室長に就任。厚生労働省「ホームレスの実態に関する全国調査検討会」委員、内閣府男女共同参画会議監視・影響調査専門調査会「生活困難を抱える男女に関する検討会」メンバーなどを務める。『生活保護の経済分析』(共著、東京大学出版会、2008年)にて第51回日経・経済図書文化賞を受賞。研究テーマは、貧困、社会的排除、社会保障、公的扶助(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
政府の「子どもの貧困」の推進状況を確認できます
出典:子供の貧困対策の推進|政策統括官(共生社会政策担当) - 内閣府
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外科病棟看護師として5年間働いておりました。
結婚を機に退職、3人の子供の子育てに奮闘中です。
仕事の経験、子育ての経験、末娘が重度知的障害があるため福祉との関わりを元にしたまとめ記事の作成を得意としております。
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OECDによると,我が国の子どもの相対的貧困率はOECD加盟国34か国中10番目に高く,OECD平均を上回っている。子どもがいる現役世帯のうち大人が1人の世帯の相対的貧困率はOECD加盟国中最も高い15。(第1-3-39図)