職業ごとに掛け金額の上限が違う

こちらも注意したいポイントです。ご自身の立場で拠出できる上限額を知る必要があります。
■第一号被保険者
・自営業の方など…月額6.8万円(年額81.6万円)

■第二号被保険者
・会社員:会社で企業型確定拠出年金制度に加入していない…月額2.3万円(年額27.6万円)
・会社員:会社で企業型確定拠出年金制度に加入している…月額2.0万円(年額24.0万円)
・公務員…月額1.2万円(年額14.4万円)
・確定給付企業年金加入者、厚生年金基金の加入者、私学共済加入者等…月額1.2万円(年額14.4万円)

■第三号被保険者
・主婦(主夫)等…月額2.3万円(年額27.6万円)

第一号被保険者である自営業者は、退職金がないので、その代替制度として活用することもできますね。

各種手数料に注意

iDeCoを始めようと思うと、気になってくるのが各種手数料です。各種手数料は、積み立てた資産から差し引かれます。

■一度だけ支払うもの
・国民年金基金連合会への加入時手数料:2,777円
iDeCoに加入する時に1度だけ支払う手数料です。基本的には2,777円ですが、金融機関によっては、独自の加入手数料を上乗せしてあり、1,000円程度高いところもあります。

■毎月発生するもの
・口座管理手数料:月額税込0円~450円程度
口座を管理する手数料です。金融機関によって異なります。一番高いところと一番安いところでの差は、年間で5,000円程度です。30年間運用するとすると、その差は15万円程度になります。

・国民年金基金連合会手数料:月額(1回)税込103円
国民年金基金連合会が掛金の引き落としで徴収する手数料です。(引落手数料や収納手数料のことです。)全金融機関で共通です。
年払いや隔月払いなどに設定している方や、引き落としがなかった方は、毎月発生するというものではありません。月払いであれば、毎月発生します。

・事務委託先金融機関(信託銀行)手数料:月額税込64円
iDeCoの資産を管理する信託銀行の管理手数料で、どの金融機関でもほぼ共通です。こちらは引き落としの有無に関わらず、発生します。

■投資信託を選んだ場合
・信託報酬:資産により異なる
投資信託は、資産の運用をプロにお任せするという金融商品です。プロにお任せしているので、その分、手数料が発生します。運営管理費用とも呼ばれています。
投資対象や運用スタイルによって異なり、資産残高に対する比率で発生します。同じ商品でも、金融機関によって信託報酬に違いがあるので、注意が必要です。

■給付を受け取る際
・給付手数料:1回税込432円
給付を受ける際に発生する手数料です。振込毎(受取毎)に発生します。

この中で、一番気にしなければならないのは、口座管理手数料と、信託報酬です。
目に見えて分かるコストである口座管理手数料にポイントを置きがちですが、投資信託で運用をする場合には、信託報酬にポイントを置きましょう。資産が増えようが減ろうが、口座管理手数料は毎月固定の費用ですが、信託報酬は資産に対してかけられますので、資産が大きくなれば大きくなるだけ、多額の信託報酬がかかってきます。

運用できる商品は、大きく分けて2種類

運用できる商品は大きく分けて2種類です。
■定期預金や保険商品の「元本確保型」
■投資信託の「元本変動型」

元本確保とは、満期を迎えた時点で元本を割り込まないと約束された商品のことで、普通貯金のような元本保証とは少し違います。元本確保型に関しては、元本の確保がある代わりに、金利はほとんどつきません。
現状では、iDeCoの定期貯金は0.1%程度、保険商品は0.005%のことが多いので、月々発生する手数料の方が高くついてしまうことの方が多いです。

また、保険商品では、満期まで待たずに解約をした場合、解約控除金がかかります。解約控除金は金利よりも高くつくため、結果的に元本割れを起こす可能性があります。 これが、元本確保型と普通貯金のような元本保証型の違いです。

iDeCoは、運用商品の変更(スイッチング)が自由に行えるということが大きなメリットでもありますが、保険商品を選ぶと、スイッチングするたびに資産が減ってしまうということにもなりかねません。
元本確保型でも、節税効果があるので、そこまで大きなマイナスになるということはないでしょうが、メリットも大きくないのが現状です。

元本変動型は、元本が保証されておらず、世界情勢や投資をしている国の経済状態などに大きく左右されてしまうことが多いです。購入時より価格が下がってしまい、損をすることもあります。これが元本変動型の一番のデメリットでしょう。

しかし、iDeCoを運用していくのであれば、毎月の運用手数料や受取時の手数料432円は必ずかかってきます。積み立てる時には、節税効果がありますが、一時金として一括で受け取ると、退職金と合算になってしまい、退職金の所得控除を超えた部分に関しては、課税対象になってしまいます。

こういったiDeCoの弱点に対応し、運用益が非課税だというメリットを享受していくには、元本確保型のような、守りの運用ではなく、少しでも多く利益を出すような攻めの運用を行う方が、結果としてメリットが大きいと言えます。

元本確保型は各金融機関でも取り扱いは2~3本程度のことが多いですが、投資信託である元本変動型の取り扱いは、金融機関によって大きく差があります。10~30本のところが多いですが、多いところでは60本を超えていることも。

商品が多ければ多い方がいいというわけではないですが、金融機関を選ぶときには、投資信託の中でも、国内株式、外国株式、国内債券、外国債券の4種類を抑えているところを選ぶようにしましょう。
さらに言うと、外国の中でも、先進国と新興国の2種類を抑えているところの方が良いですね。商品のバリエーションが多い方が選択肢も広がり、選びやすくなります。

60歳まで引き出せないことを考慮して、掛け金を設定しよう!

月々の掛け金は、5,000円から1,000円単位で設定をすることができます。月々の掛け金をまとめて年単位、ボーナス払いや隔月、四半期などで拠出することも可能です。
無理のない範囲で、掛け金の設定をしましょう。生活に余裕がある方や、定年間近の方は、満額までかける方も多いようです。
掛け金は毎年1回変更が可能です。

ライフステージに合わせて、定期的に掛け金の見直しを行いましょう。人生には、子供の進学や結婚、住宅の購入、病気や介護の必要性など、様々なライフイベントが待っています。
iDeCoは、基本的には60歳までは引き出しができません。無理なくできる範囲で掛け金を設定することが大切です。

掛金額を決める際には、60歳までにいくら準備したいのか目標積立額から逆算して考えるのもいいでしょう。いくら積み立てたいのか、月々の掛金を何%で運用していくか(運用利回り)を元に考えるのもいいですね。

自分で選んで運用する

iDeCoは自分で運用した結果が、将来受け取れる金額に反映される仕組みです。
どんな金融商品で運用するのがいいのか、どんな金融商品が向いているのか、念入りに情報収集を行いましょう。

ご自身の性格やタイプ的に、どれぐらいのリスクなら持てるのかを考えてみましょう。
例えば毎月の掛け金1万円のうち、5,000円は金利がつかなくてもいいからiDeCoの定期貯金に、残りの5,000円のうち、2,000円はちょっと冒険してリスクが高いもの、3,000円はリスクが少ないタイプのものに…
という持ち方も可能です。

後から、やっぱりリスクが高いのはやめたいということであれば、その2,000円を定期貯金にしてもいいし、リスクが少ないものにしてもいいです。他の商品に投資してもいいのです。

イメージがつきづらいという方は、100万円で考えてみましょう。50万円は定期貯金に、20万円はリスクが高いものに、30万円はリスクが小さいものに…と考えてみるとイメージがつきますね。
リスクが高い20万円は、30万円に増えるかもしれませんし、10万円に減るかもしれません。
リスクが小さい30万円は、35万円に増えるかもしれませんし、25万円に減るかもしれません。

ご自身の性格やタイプに合わせて、運用する商品をしっかり考え、利益を出していけるようにしましょう。
必要に応じて、金融機関の窓口やファイナンシャルプランナーなどのプロに相談するのもいいかもしれませんね。

最近では長期運用に適したタイプの「ターゲットイヤーファンド」などのお任せ型商品もあります。こちらは、60歳(ターゲットイヤー)に近づいていくにつれて、自動的に安全性が高い商品に配分してくれる商品です。

忙しい方や、投資経験がなくてよく分からないという方は、こういった商品を選ぶのもいいかもしれません。しかし、ターゲットイヤーファンドなどのお任せ型商品は、信託報酬が高い傾向にあります。お任せ型と言えども、信託報酬などの内容をしっかり見て運用商品を選ぶ必要があります。



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ヤギヤギコ

2歳の女の子の30代ママです。
「育児を楽しく」キーワードに執筆を行っています!
子育て経験を生かして、みなさんのお役に立てる記事を発信できたらと思います。よろしくお願い致します。

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