教科書に出てくるようなかさこじぞう、鶴の恩返し、三枚のお札などは、日本のお話ならではの美しい情景描写や人の心の優しさ、せつなさ、また思いもつかない不思議なお話しの展開が魅力です。
次はどうなるんだろうと身を乗り出してしまうようなストーリーから本の面白さを知って、次は自分から他の本を手にとってみるキッカケにもなります。

仮に子供の好きな挿絵がなくても、子どもの頭の中ではそれぞれの描写がイキイキと浮かんでいるはずです。

小学校低学年から中学年くらいなら、日本神話、ギリシャ神話など、神様の言い伝えから来る話にも興味を持てるようになってきます。日本の文化や、世界の習慣の違いによって、独自色の強い神々がたくさん登場するので、想像される登場人物の姿も自然とお話によって変わってきます。

子どもにも読みやすくまとまっているほんがたくさん出ていますので、一度手にとってみてください。
長いお話なら、一夜ずつ区切って読むのがおすすめ。次の日の展開が楽しみになってしまいますね。

日本の各地の方言そのままのお話や、標準語バージョンと方言バージョンの二作が出版されているお話などは、時々いれてあげるとパンチが聞いて面白いです。読み聞かせるときの発音が難しいのがちょっと悩みどころになるかもしれませんが、それでもそれっぽく、堂々と大きな声で呼んであげると、面白くて盛り上がりますよ！

また、落語が読めたら最高です。オチが分かりやすいものを選ぶのがコツですが、話や掛け声などの語感そのものを子どもが楽しめるような作品もたくさんあります。まんじゅうこわい、じゅげむ、などは、よ～く練習してからすらすら読んであげてくださいね！

きっちょむさん、一休さんなどの、お馴染みだけどなーるほど、と笑ってしまう、日本語独特の楽しみを感じられる作品です。今も昔も子供たちに愛され続けているとんちばなしを聞かせてあげれば、機知に富んだ柔らかいアタマの子どもになること間違いなし？！

子供たちにも問いかけてゆく形式で参加してもらう、なぞなぞの本。僕知ってるよー！と嬉しそうに答えたり、うーんと考え込む子ども達の姿はかわいいものです。