
子供や孫への教育資金は一括贈与がお勧め?今から考えておく対策
子供や孫に対しての教育資金はとても頭を悩ます問題です。子供を育てる中で多くの金額を占めますから、早めに準備しておきたいものです。金銭面で余裕があるなら、一括贈与を利用する(あるいはしてもらう)のも1つの手段かもしれません。
子供の教育資金はとても大きい!
子供の教育資金はマイホーム、保険と並び非常にお金がかかります。公立と私立で比較すると公立の方が安いですが、それでも中学卒業までで約400万円、高校卒業までだと約550万円の費用が発生します。全て公立を選んでもこの金額ですから、結構バカにならない金額ですよね?私立だと中学卒業までに1,400万円かかりますから、早めに準備しておく必要があります。
出典:子どもが生まれたら考え始めたい、「教育資金」の費用と対策 | famimo
通常の贈与は税金がかかる
もし、ご両親(子供から見た場合は祖父母)がしっかりと資産を蓄えており、子供達の教育資金を援助してもらっても生活に支障が無いなら頼るというのも1つの手段かもしれません(もちろん快諾してもらうことが前提ですが)。
ただ問題なのが、贈与扱いとなりますから税金が発生します。110万円の基礎控除があるため、年間110万円までなら税金はかかりません。しかし110万円より高い金額だと当然ながら税金が発生しますし、数回に分けて110万円以下の贈与だと税金が発生します(下記の引用をご参照ください)。止むを得ないことではありますが、ちょっともったいない気もしますよね。
毎年、基礎控除額以下の贈与を受けた場合
Q1
親から毎年100万円ずつ10年間にわたって贈与を受ける場合には、各年の受贈額が110万円の基礎控除額以下ですので、贈与税がかからないことになりますか。
A1
各年の受贈額が110万円の基礎控除額以下である場合には、贈与税がかかりませんので申告は必要ありません。
ただし、10年間にわたって毎年100万円ずつ贈与を受けることが、贈与者との間で約束されている場合には、1年ごとに贈与を受けると考えるのではなく、約束をした年に、定期金に関する権利(10年間にわたり毎年100万円ずつの給付を受ける権利)の贈与を受けたものとして贈与税がかかりますので申告が必要です。
なお、その贈与者からの贈与について相続時精算課税を選択している場合には、贈与税がかかるか否かにかかわらず申告が必要です。
1500万円まで非課税!な一括贈与
実は平成25年4月1日から平成31年3月31日までの間、教育資金を目的とした一括贈与なら上限1,500万円まぜ非課税となる制度が開始されています。通常1,500万円も贈与したら多額の税金が発生しますが、この制度を利用すれば0ですから、とてもお得な制度です。
実際に制度が開始された直後、多くの申し込みが発生して人気を集めたようです。1,500万円あれば全て私立に通ったとしても中学卒業まで賄える金額ですから、かなり余裕が生まれます(ただし、1,500万円も贈与できるかは別問題ですが…)。
出典:祖父母などから教育資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税制度のあらまし|パンフレット・手引き|国税庁
学校以外にも一部利用出来る!
この一括贈与ですが、実は学費以外にも使えます。例えば塾や習い事等の費用も「教育資金」と見なされるので、上限500万円までなら適用されます。しかも子供の対象年齢は30歳まで。万が一留年や再入学があっても対応できるのはお得と言えそうですね。ただし、実はメリットばかりでなくてデメリットも存在します。
メリットだけじゃない!抑えておくべきポイント
別の項目で少し触れましたが、この一括贈与は平成31年3月31日までに金融機関へ預ける必要があります。もしかしたら期間延長するかもしれませんが、過度に期待しない方が無難でしょう。
そして、塾や習い事を含めるといっても「教育資金にしか使えない」というのが大きなデメリットです。例えば旅行の費用等には使えませんし、教育資金であることの証明として領収書が必要という面倒な点も挙げられます。もし使いきれなかった場合は通常通りに贈与税が発生するため、とりあえず上げられるだけ入金した、というケースだと困ったことになるかもしれません。
まとめ

この記事が気に入ったら
いいね!しよう
最新情報をお届けします
関連するまとめ

【新居購入】本当にかかる総額は目に見えない?!家を買う時にかかる5つの費用
人生の一大イベントである家の購入。実は、購入までにかかる金額は家の代金だけではないことはご存知ですか?家購入…
nana2boys / 12169 view

確定拠出年金の制度拡大?資産形成の一助として加入の検討を
確定拠出年金は魅力ある私的年金ですが、制限があったため利用出来ない人が多くいました。しかし2017年から、個…
いっち / 6543 view

月々5000円以下で携帯が維持できる!?家族で通信料を節約する6つの方法
月々の携帯通信料は、年間で大変高額になりますよね。この無駄な出費を少しでも抑えることができないかと、一度は考…
HF-LIFE / 5751 view

収入を増やして家計を助けたい!専業主婦でもできる副収入
収入は少しでも多い方がいいですよね。今は家にいても仕事ができる時代です。副収入と言っても何から始めたらいいの…
ReilyLady / 6799 view

【子供が自転車に乗り始めたら検討したい】自転車保険について
子供が大きくなってくると、親の目が届かないところで、自転車に乗る機会も多くなりますよね。そして、あまり考えた…
tikatika / 4708 view

節約する主婦応援!!子供のおもちゃに関する出費を節約できる6つの方法(*‘ω‘ *)
子供の発達段階に合わせて必要となるおもちゃ!!しかしおもちゃ代って、本当にバカになりませんよね・・・。でもや…
HF-LIFE / 13116 view

【お小遣い稼ぎ】ネットでできるカンタンお小遣い稼ぎまとめ
額は大きくありませんが、チリも積もればなんとやらでいつの間にかちょっとしたお小遣いになっているというサイトを…
nana2boys / 9347 view

我が家は共働き?それとも専業主婦(主夫)?共働きのメリット/デメリット3選
昔は毎年のように増えていった給料ですが、現在は不安定で、昨年と横ばいや減ったという方も多いのではないでしょう…
いっち / 5623 view

高い保険への加入は必要なし?生命保険の賢い選び方5つ
家族がいると、保障を少しでも多くつけておきたいと考えるがために、必要以上に高い保険をかけてしまっていませんか…
HF-LIFE / 4600 view

【相続税】課税・非課税?争続にならないための遺産相続税情報まとめ
親に何かあるのはまだまだ先のこと、と思っていてもある日突然その日がやってくるかもしれません。そうと決まってか…
nana2boys / 8478 view

閲覧、ありがとうございます!
仕事一筋でしたが、最近ようやく家族について考えるようになりました。
拙い部分も多いと思いますが、どうかよろしくお願いします。
アクセスランキング
人気のあるまとめランキング
Facebookページ
フォローして新情報をチェック
twitterをフォロー
フォローして新情報をチェック