産後クライシスを知っていますか?

初めての出産。それは夫婦にとってもっとも幸せな瞬間のはず。しかし、それが不仲の始まりになることもあるのです。民間の研究機関の調査で『出産後妻の夫への愛情が下がり続ける』ことが去年、明らかになりました。 しかも専門家によれば産後にいったん下がってしまった愛情はその後、ほぼ回復することがないといいます。産後は夫婦の愛情にとって危機、この現象を今回「産後クライシス」と名づけ、「あさイチ」で取り上げました。

産後クライシスは、NHKが提唱してから始まった「産後の夫婦仲の悪化」とういう現象を指す用語であり、そこから反響を呼び広まりました。産後鬱は幅広く知られていましたが、これまで夫婦仲にスポットを当てて深く問題を取り上げる事はありませんでした。

実際の産後クライシスの事例

愛する人との初めての子。それまで味わったことのない幸せに包まれるはずだったが、現実は違った。おっぱいは十分に出ず、うまく飲ませられない。ようやく授乳を終え、ミルクを与え、おむつを替え、哺乳瓶を洗ったころには、次のおっぱいの時間。心はジェットコースターのように浮き沈みし、体は鉛のように重かった。

 夫は出産当日から休暇を取り、子どもの世話と家事を引き受けてくれた。私は夫に感謝しつつも、当たり散らすことを止められなかった。
「勝手にメンタルが落ちていく妻、そういう妻とまったく向きあおうとしない僕」となって、どんどんすれ違いが広がり、結果として2年半も引きずり続けてしまったんでしょう。

夫が家事や育児は女性の仕事といって非協力的な事から自体が悪化して産後クライシスとなる場合もありますが、どれだけ夫が育児に協力的であっても引き起こされる場合もあります。そして、もともとどれだけ夫婦仲が良くても、誰でも産後クライシスになってしまう可能性があるのです。

産後クライシスの原因

●ホルモンバランスの変化

妊娠・出産により、ホルモンバランスがとても変化する時期で、母乳の分泌を促進するプロラクチンというホルモン物質が「敵対感情」に作用するといわれています。

●父親の自覚がなく、育児や家事に非協力的な夫

家事・育児は女性の仕事、という考えの人はまだまだ多いです。例え何かしてくれたとしても「手伝ってあげたよ。感謝してね」という雰囲気の言われ方が、不満につながる事も。同じ子供の親なのになぜ「当たり前」に出来ないのか、なぜ自分ばっかりなのか、という所から妻に不満が募っていくようです。

●ライフスタイルの激変

仕事をバリバリしていた女性は、オシャレをして外でキラキラ輝き働く同僚と比べて、家の中で外に全く出ず子供と二人きりの生活はまるで社会から取り残されたような感情になるでしょう。そうでなかったとしても、友達とも会えず買い物すらままならず、家の中で慣れない育児に一日中ほとんど寝ずにおっぱいやミルク、人一人の命が自分にかかっているというプレッシャーに体力も精神的にも限界でぼろぼろになってしまいます。一方、夫は父親になってもライフスタイルに激変はなく付き合いで飲みに行ったりとお互いの溝が出来てしまうようです。

●イクメンブームの中で周りと比較して焦りを感じる事

世の中は「イクメン」とうものが幅広くされるようになって、世の中の女性は父親も積極的に育児参加をするものという理想を抱いてしまい、つい周りの「イクメン」と比較しがちですが、ハードスケジュールで働き続ける夫や里帰り出産などをして育児参加できず育児にどう参加していいか分からない夫、または「イクメン」が当たり前となって感謝を抱かなくなった事などがトラブルの原因としてあげられるようです。

●コミュニケーション不足や夫婦間の温度差

ライフスタイルが激変する事なく働き続ける夫と、大変な出産した後も不安な育児疲れの夫婦間で温度差が生じる事は当然のことです。夫も家族の為に仕事を頑張って疲れていて、妻は夫が仕事の間や寝ている間も一人で不安ながら子供と向き合い続けています。コミュニケーションがうまく取れなくなっていくようです。



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kanakuma

待機児童激戦区に住んでいる2歳児を育児中の主婦です。育児を通して感じた事を活かし、少しでも皆さんのお役に立てる記事を執筆できるよう頑張ります。

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