高所平気症とは

高所「恐怖症」という言葉はご存知の方も多いでしょう。この聞きなれない高所平気症とはどういう症状なのでしょうか。その漢字からおよそ想像はつくと思いますが、高所平気症とは簡単に言いますと。「高いところを高いとも思わない感覚」を指します。

これは子供の生育環境の改善を目指す「こども環境学会」の織田正昭氏が、近年の子どもの転落事故の背景には「高所平気症」が強く関係しているのではないかと提唱していることで知られるようになりました。

大人でも子供でも、高いところは苦手な人もいれば好きな人もいます。ただしいくら高い所が好きでも、一般的に平気な高さには限度があります。

高いところでも怖くない!「高所平気症」の人たち - YouTube

出典:YouTube

高所平気症とは、高所を高所だと感じない感覚のことで、高所恐怖症とは逆の症状のことをいいます。たとえば、崖っぷちでも足がまったくすくまないような感覚のことです。高所平気症は高層マンションに住んでいる子供がなりやすいといいます。高いところに慣れてしまっているからです。

今「高所平気症」が原因と思われる転落事故が問題となっているのです

2014年5月2日午前8時頃、東京都葛飾区の11階建てマンションの10階のベランダから4歳男児が転落。全身を強く打って搬送先の病院で死亡が確認された。

母親は兄の忘れ物を届けるためにマンションの1階に降りていて、室内にいたのは男児と1歳の妹だけだった。ベランダの近くに踏み台があり、手すりには男児の手の跡があり、自ら手摺を乗り越えた可能性がある。
ベランダや窓からの転落事故を防ごう!

ベランダや窓からの転落事故を防ごう!

3月下旬、3歳児がマンション14階ベランダに置かれた荷物に乗っているうちに誤って柵(高さ約1.2m)を超え転落。
4月上旬、3歳児がマンション13階のベランダ(高さ約1m)を乗り越え、歩道に転落。

転落する子供で多いのは2~3歳までの幼児と小学高学年~中学生まで。2歳ごろは安全に対する感覚の未熟さが原因らしいが、小学高学年くらいの子供は、好奇心旺盛で行動の予見ができないため危険性が高いという。
このような子供たちに対して、マンションの設計が合っていないとも指摘されます。マンションのベランダの柵の高さは、建築基準法で110センチ以上と決められていますが、その程度の高さでは子供は簡単に乗り越えてしまいます。

最近はベランダにテーブルや、ベンチなどを置いてる方も増えていますので、簡単に下を覗き込んでしまいます。

なぜ、「高所平気症」の子供が増えてしまったのでしょうか

マンションに住んでいると、小さい子がいる場合はエレベーターの不審者対策などで公園まで一緒にについて行ってしまいがちですよね。そんな親の行動や社会的背景も、関係しているのでしょうか。

立体的なものに対する感覚が未発達の子供が、高いところにいるという意識が出にくいことと、高層マンションで育つ子供は、高所に慣れる傾向があるため、高さについての恐怖心が薄くなっている
あいつぐマンションからの転落事故

あいつぐマンションからの転落事故

高いところを高いとも思わない高所平気症。すべてがそうだという証拠はないが、ベランダで遊ぶという行為自体、「高いところ」という非日常が日常化している証拠なのかもしれない。この事実を受け入れ我々にできる事を考えていかなければならないのではないだろうか。

「恐怖」という感情も危険を回避する大事な要素です

高所恐怖症は何を避けようとしますか?
もちろん、高いところですよね。

ではなぜ高いところを避けようとするのでしょうか?
はい、誤って転落すれば大怪我をするか、最悪命を落とすことがあるからですよね。

では高所平気症の場合はどうなるでしょう。
そうです。
高所は本来危険な場所にも関わらず、そこに自分から近づいていってしまうわけです。

「高所平気症」を治す方法

子供を外で遊ばせることが重要。例えば、ブランコやすべり台で遊ぶこと。そうすることで、高さに対する意識などが養える。危険だからと言って子供を家に押し込めるのではなく、子供に「外」を経験させることが大切。またマンションの設計上の問題でも、柵を高くするだけではなく、下が覗けるようなすき間をなくすことも効果的


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さくらしまこ

外科病棟看護師として5年間働いておりました。

結婚を機に退職、3人の子供の子育てに奮闘中です。
仕事の経験、子育ての経験、末娘が重度知的障害があるため福祉との関わりを元にしたまとめ記事の作成を得意としております。

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